アルザス地方に旅行した時の写真で、窓の両側に対称の筋交が入っています。
御茶ノ水山荘の南側ですが、腰高窓と大きな掃出し窓が二つ有り、壁がそれら窓の雨戸3箇所分しか有りません。
そのため窓の両側に対称の筋交いは入れられないので、壁が少なさを両筋交(たすき掛け)にして補っています。
写真右の和室の壁は片筋交でも計算上では東西桁方向の耐震性は充分でしたが、耐震補強で日経ホームビルダーの記事にあるような金具を用いて追加し両筋交にして頂きました。
また玄関の有る東側も壁が少なく、計算上も耐震性が不足していたので、同様に耐震補強して頂きました。
耐震補強候補の壁を探していて初めて気が付いたのですが、筋交を表す三角記号が東側(図右)から下向き(▼)が二連続となってていて絶句!
素人理解では片筋交は突っ張り棒なので、一つの方向対して他の方向は抵抗力が著しく低く、上下方向(▲▼)に均等に配置しないと釣り合いが悪くなります。
恐らく時計回り(右回転)では、東側の下向き三角(▼)の片筋交の抵抗力(突っ張り棒の効果)が低く、容易に捩れて傾いてしまいそうです。
平成12年以前の窓や扉など開口部が多く壁が少ない中古別荘には、壁配置の釣り合いが悪い場合が有るので耐震診断をお勧めしたいと思います。
日経ホームビルダー記事の紹介ですが、出隅の柱間隔1820mm(通称2P、二ピッチの意味?)の筋交も要注意だそうです。